『+α』は会話スキル
前回の記事で、女性に継続して会う機会を得るために重要な『+α』について触れましたが、これが「会話スキル」です。
外見を整え女性との初対面をクリアしたら、次は継続して会う機会を得ることが重要です。
多くの場合、次に会ってもよいかどうかを、「会っている時間が楽しかったかどうか」で判断します。楽しくなければ次に時間を取ってまで会おうという気持ちにはなってもらえません。
プロとして恋活・婚活に関するお仕事をさせてもらっていますが、「会えても1回2回で終わって次に繋がらない」という男性のお悩みを本当に多く耳にします。

“事前準備”で結果が大きく変わる
女性のマッチングアプリ利用者へのアンケート(株式会社タップル様が実施)では、「デート中の男性の振る舞いで印象がよいもの」として、
・「服装や見た目に清潔感がある」
・「会話を盛り上げようとする」
この2つが上位に挙がり、回答者の約7割が、好印象と答えています。それほど、「清潔感のある服装」と「会話スキル」は男性にとって重要です。
「段取り八分」という言葉を聞いたことがありますか。「成功は事前準備や計画が大きな割合(8割)を締め、実作業は2割に過ぎない」といわれる格言です。
これは、恋活・婚活にも一部当てはまる言葉で、セミナー等では受講者の皆さんに覚えやすく「ジュシレンジ」とお伝えしています。
・ジュンビ(準備)
・シミュレーション(想定)
・レンシュウ(練習)
・ジッセン(実践)
女性とのコミュニケーションが苦手な男性にとっては、このサイクルをできるだけ「早く」「多く」こなすことが重要です。そうすることで“現段階で”自分よりも会話スキルの高い男性にも負けず劣らずのレベルまで最短で成長することができます。
実際に私の相談所の会員でも、元々は女性と話すのが苦手だった男性がみるみるうちに話し上手になっていく姿を数多く見てきました。こういった男性は全員が、女性とお会いするその「一度」を貴重な機会として捉え「ジュシレンジ」を徹底して実践しています。
では具体的な内容を、例を挙げて説明しますね。
1.準備
例えば、マッチングアプリ等で知り合った女性とはじめてお会いすることになったとしましょう。趣味など何に対して興味関心度が高いのかという情報が事前に得られていれば、それに対してどのような質問をしようか?ということを予め考えておくのです。

また、他にも「聞いてみよう」というネタを出来るだけ多く(最低でも10ネタほど)準備しておくことをオススメします。
というのも、初対面の男女間で時間を共有している(会っている)際に、お互いが一番嫌な時間は「沈黙が続く」時間です。3つ4つ準備したとしてもそれが全て盛り上がる会話ネタになるとも限りません。
事前準備が充実していれば、万が一会話が途切れた際でも別の話題を出せるので「いつ沈黙になっても平気」というメンタルでいることが出来ます。そうすると心に余裕ができ相手のリアクションを“正しくキャッチ”できるアンテナを張ることが可能になります。
ぶっつけ本番で当日を迎えている男性がよく陥るのが、「何か話さなくちゃ」と絞り出した会話に対し、女性のリアクションが微妙にもかかわらず、更にその話題を深堀してマイナス印象を持たれてしまうケース。
話題への印象が良くないだけなのに、それが本人の印象に紐づいてしまい、結局その日会えただけで終わってしまう…というケースです。
会話ネタの事前準備は皆さんが思う以上にとても大切だということです。
2.シミュレーション
ここでも1つ例を挙げましょう。
初めてお会いする場所はおそらくカフェ等になると思います。ここで当日のことをシミュレーション(想定)してみるのです。

お店に入り席に座ったら、タッチパネルor店員さんにドリンクのオーダーをしますよね。ドリンクメニューを決める際に他に何かちょっとしたスイーツ等を頼むか聞いてみると、頼むor頼まないに関わらずオーダー完了後に「甘いものって好きですか(苦手ですか)?」という質問を自然な流れですることが出来ます。
好きなら「洋菓子?or和菓子?」「どんなスイーツが一番好きか?」が聞けますし、甘いものが好きでも苦手であっても、その流れで「好きな食べ物」が聞けるし、彼女のその好きな食べ物を提供している「オススメのお店」も聞けますよね。会話の途中で「好きな食べ物」などを唐突に聞くより余程自然な流れだと思います。
「オススメのお店」が聞ければ「今度友人と行ってみますね」と返して、もし、その女性と次に会う機会が得られれば、そのお店の感想や何が良かったか等の“共通の”会話もできます。女性は自分がオススメしているお店(好きなお店)なので、嫌な話題にはならないはずです。
その他にも流れで「好きなものといえば他に今ハマっているものはありますか」と尋ねることで趣味や興味関心度が高いものを直接知ることができます。
そして、女性のハマっていることが自分の知らないものだったら、これは逆にチャンスだと思ってください。「先生」と「生徒」のような感覚で、色々と教えてもらえばよいのです。
このように、当日「カフェで会う」という場面を想像して席に座ってオーダーするまでをシミュレーションするだけで、これだけの「序盤の会話ネタ」が生まれます。
これらを「①準備」に戻ってどんどん書き留めていけば、10の会話ネタなどすぐに準備できます。
「準備」するためにも「シミュレーション」は大切ということですね。
3.練習
その場面場面を思い浮かべ、会話ネタが用意できたら、それを自然な会話の流れで切り出すための練習をすることです。向き不向きやその段階でのスキルもあるので一概に言えませんが、「頭の中での練習」でも良いですし、「実際に声に出して練習」するのでも良いでしょう(※声に出しての練習のほうが上達スピードは速いと思いますが)。

最近だと音声会話型AIアプリなどもあるので、使って練習してみるのも楽しいかもしれませんね。
4.実践
ここまできたら、あとはこれらを実践して「経験」を積んでいくのみです。最初からパーフェクトには出来ませんので、「準備・シミュレーション・練習」してきたことをどんどん実践で使っていき、完成度を上げていきましょう。
そして、その一つ一つの実践の場を「貴重な機会」「有益な機会」「成長の機会」とするためにも、実践後には「振り返り」と自分なりの「改善」を図るようにしてください。
面倒と思うかもしれませんが、スキルが上がってくればいずれそんなこと(準備・シミュレーション・練習)をしなくてもいい日が必ずやってきます。

誰でも会話上手(話し上手・聞き上手)になれる!
ここまで話してきた会話スキル(話すスキル・聞くスキル)に「センス」や「才能」は不要です。
現時点で「センス」や「才能」があるように映る男性は、それだけ過去に女性とコミュニケーションをとる「経験」を積んできているということです。
これからの実践・経験の場を有益なものにするために(スキルアップのスピードを上げるために)も、ぜひ「ジュシレンジ」のサイクルを意識してみてください。
ふくい結婚応援協議会 コンシェルジュ
株式会社グラバル 代表取締役社長
結婚相談所アクセス 代表
出店 周学(でみせ・しゅうがく)氏
結婚相談所を10年前より経営。年間の交際カップル・成婚カップル輩出数は県内屈指の実績を誇る。行政、各種団体、民間企業からの依頼を受けて、年間で数十件のセミナー・コーチングを行うなど、講師としても活躍。
2024年4月より「ふくい結婚応援協議会(福井県と県内全市町で構成)」のコンシェルジュに就任し、県内全市町に対し婚活に関する事業のアドバイスを行っている。
また、「ふくい婚活サポートセンター」の統括責任者として、協議会が運営する「ふく恋マッチングシステム」に登録の会員を全面的にサポートしている。
